未来のヘルスケアってどうなるの? 〜検証編〜

今のヘルスケア業界はどうなってるの?

先日、未来のヘルスケアについて以下の記事を書きました。 今回はこの記事の検証として、現在のヘルスケア業界やヘルステック事情はどうなっているのか調べてみました。

satorako.hatenablog.com

Apple Watchの進化が予想以上だった

まず、ウェアラブルバイスを使った健康管理について。

ヘルスリングは、睡眠時のデータも取得してくれている。

取得した数値は、管理サービスに自動送信。

送信されたデータは自動分析され、正常・注意・異常の3レベルで分けられる。

私の想像上のデバイスは、データ取得・分析・検知が可能でしたが、現状Apple Watch等のウェアラブルバイスによって、近いことは出来る状態のようです。

ちなみに最新のApple Watch 3では、心拍数のデータを取得・自動分析・異常を検知することが出来るのですね。 最新の調査では、高血圧症や睡眠時無呼吸の検出も、睡眠時無呼吸については90%、高血圧症は82%の精度となり、かなり高くなっているとのこと。すごい!

www.apple.com

jp.techcrunch.com

 

ちなみに、AppleApple Watch搭載用の血糖値を測定できるセンサーを開発している、との噂もあるそうです。今後、AppleApple Watchを医療機器扱いにしていくかどうかによって、搭載そのものの方向性は変わってきそうですが、睡眠・心拍・血糖値を押さえたとなると、次は体温・血圧あたりでしょうか。血中酸素濃度もお願いします!Appleの次の一手が楽しみです!

jp.techcrunch.com

診断AIも既にあった

続いて、AIについてです。

私「〜睡眠時の酸素数値の状況について診断してもらえますか?」

私「今日は、がん検診について聞きたいことがありまして。私の年齢に適した、標準的ながん検診にはどのようなものがありますか?」

私の想像上のAIの役割は主に2つで、患者の問診結果とデータによる診断と、予防的な意味での検診コンサルタントでした。

まず診断については、現状すでにホワイトジャックという診断AIシステムの開発が自治医科大学によって進められているようです。ホワイトジャックの資料はこちら

また、IBM Watsonもがん診断システムを開発しているようです。

techon.nikkeibp.co.jp

 

2つめの検診コンサルタントという役割についてはどうでしょうか。

これについては、現在でも、年齢や性別といった個人情報をある程度与えれば、検索することができますよね。ですが、(声を出して)条件を絞り込んで、フィルタをかけていく行為がとてつもなく面倒なのです。なので、こちらがわざわざ条件指定しなくても、私の性格や生活パターンから、行動に結びつく候補をこのくらいまで絞り込んでほしいのです。

「送られてきたデータを元に調べてみましたが、最寄りであればxyz検診センター、少し遠いですがxxyyzzセンターも専門機関ですので安心です。」

この"条件指定しなくても"アドバイスをくれる、という行為は、線引きがとても難しいような気もしますが、少なくとも"最寄り"くらいならできるようになってほしいなと思います。("最寄り"という条件くらい声に出してお願いすればいい話ではあるのですが!

Watsonてどこまでいくの

今回調べてみて初めて知ったのですが、Watsonは診断だけでなく、医療業界の様々な分野に既に進出し研究開発を進めているようです。

  • Watson for Oncology 治療方針作成支援
  • Watson for Drug Discovery 創薬分野での仮説立案支援
  • Watson for Clinical Trial Matching 治験リクルーティング支援

このような取り組みが進んでいるようなのですが、創薬支援・治験分野での活躍については、いちユーザー(患者)の視点だけでは考えられなかったので驚きました。ヘルスケア業界へのAIの影響というのは、私の想像の何倍も大きかったようです。

www.m3.com

healthtechplus.medpeer.co.jp

未来のヘルスケアとは言ったものの、もうそんなに遠い未来ではなかった

未来のヘルスケアはどうなっているのかなと思って想像を膨らませてみましたが、現状既に研究開発が進んでいる分野も多くあり、何十年も先だと思っていた未来が、意外とすぐ目の前に迫っているのだなと感じました。人間よりAIの方が、大量のデータを解析し予測する力が優れているのは明らかです。今後は予防・診断・治療のどの領域においてもAIが進出し、将来的には、AIに任せられる状態にあったら人間とAIどちらに任せるかどうかの決断を迫られることになりそうです。

ドラえもんになら診断されたい

将来、医療の分野でAIと人間どちらに任せたいかというと、この記事に書いた通りではあるのですが、予防と診断のサポート・治療はAI、診断と治療方針の最終決定は人間にお願いしたいです。

なぜかというと、治療方針については、個人の価値観や生活スタイルを鑑みて総合的に判断してもらいたいからです。AIは個人の価値観を理解する、というのが現時点では難しいのではないかと思っています。

ドラえもんでいうと、ドラえもんのび太の性格を理解した上で、道具を出したり、励ましたり、時には怒ったり、注意したりもしますよね。その辺りはまだ人間が上回っていそうだなと思います。

 

将来的には、ドラえもんくらいの共感力とか優しさを持ったAIになら診断・治療されたいな!と思います。

 

今回は疲れたのでこれで終わりです。